このページでは、2025年春〜夏時点でau Starlink Direct / DTC (Direct to Cell) サービス利用時に確認された問題点と対策をまとめています。
Android 15の標準「メッセージ」アプリで現在地を送ろうとすると、「現在地を読み込めません。」というエラーが表示されることがあります。
この問題は以下のような状況でよく発生します:
Android 15のメッセージアプリは、接続されているネットワークの種類によって位置情報の送り方を変えています:
つまり、中途半端に地上電波が入っている状態が一番問題となります。
メッセージアプリの「+」メニューから「場所」ボタンのみが表示される場合は位置情報をそのまま衛星経由で送信できます。
メッセージアプリの「+」メニューから「場所」以外のメニューも表示される場合、「場所」ボタンをタップ後に現在地取得→逆ジオコーディングを試みて失敗し、「現在地を読み込めません。」エラー表示となり、SMSに現在地を貼り付ける機能が動作しません。
最終的に送信されるのはテキストメッセージなので、座標を手動で取得して送信することで確実に位置情報を共有できます:
取得した座標(例:35.123456, 139.123456)をそのままテキストで送信します。 アプリによっては時分秒での表示となる場合があります。
機内モードを使用してもこの問題は解決しません:
なぜ効果がないか: Androidでは機内モード時にDTC通信も無効化されるため、DTC専用接続にはなりません。機内モード中はメッセージの送信自体ができなくなります。
この問題はau Starlink Directサービス自体の問題ではなく、Android OSとメッセージアプリの仕様によるものです。今後のAndroid OSまたはメッセージアプリのアップデートで改善される可能性があります。
Android 15のメッセージアプリは isNonTerrestrialNetwork == true
状態では簡易位置情報共有機能に切り替わり逆ジオコーディングを行わずGoogle MapsのベースURIに現在地座標をそのまま付与して送信するが、中途半端な地上基地局圏内状態ではフルのSMS/RCSインターフェースを利用するため逆ジオコーディングを試みて失敗し「現在地を読み込めません」というエラーに陥り、結果的に適切な現在地情報を送れないことがある、と推測しています。
Android標準のメッセージアプリが isNonTerrestrialNetwork
フラグによる判定のみを以て逆ジオコーディングの実施可否を切り替えていることが根本原因と考えられます。
標準のメッセージアプリを利用せずにSMS送信メッセージを作成することを前提とし、特に山岳部での利用時には基本的に逆ジオコーディングの必要はないケースが多い(どのみち住所を取得することに意味がない)ので実施しない、というのが正攻法です。